お知らせ
近年、多くのコミュニケーション担当部門の方から、企業や団体のソーシャルメディア活用に関してお問い合わせをいただきます。
しかし活用に踏み切れない理由として以下のような課題をお持ちの組織が多いようです。
・事業部はマーケティングプロモーションで使い始めているが広報部では出遅れている。
・競合他社もソーシャルメディアを始めたようだがどこから手を付けてよいかわからない。
・万が一炎上して大きなブランドロスにつながったら怖いのではじめられない。
思えば20年前に各社がホームページを持ち始めたころも、大手企業の広報部では不特定の問い合わせが増えるから連絡先を開示するのはやめようなんて真剣に話をしていました。
新しいコミュニケーションツールやメディアを初めて使う時は誰しも心配がつきものですが、運用を始めている会社は仕組みとプロセスを作っています。
手始めに行うことは目的の設定です。
誰と、どういう関係を築きたいか、それにはどんなツールが良いかを設定します。
お客様向けにインスタグラム、株主や投資家向けにツイッター、ブランド構築とファン形成にフェイスブック、などなど。
もちろんいきなり始めるのではなく、限定的、試験的に導入して、会社に関わるお客さまや社会とのコミュニケーションを感覚値でつかむことが重要です。
次に広報部では社内利用者に対して何らかの規範を設定する必要が生じます。
いわゆるポリシーやガイドライン等と呼ばれているものですが、多くの企業ではこれらの混同が見受けられます(呼称にはこだわりませんが)。
一般的に「ポリシー」と呼ばれるものは社会(社外)に向けて発信ないし対応の責任範囲を明確にしたものです。
それに対しガイドラインは主にユーザー(発信側の社員)に向けて組織のコミュニケーション指針をまとめ、目指すお客さまとの関係構築や、その目的を明確にして共有を図るためのものです。
企業や団体の公式アカウントだけでなく、ほとんどの社員が個人としてソーシャルメディアと繋がっている現代、全社員への認識共有を前提に作る必要があります(例えばバイトが商品で遊ぶ画像をツイッターでアップして企業が炎上するなどの対策として)。
また、リスクマネジメントとして、ガイドラインにルールの要素(
この場合、就業規則や行動規範、情報開示規則など、法務部門やそ
もちろんガイドラインは「作ってイントラにアップしてあるからみんな読んでおいてね」だけでは意味を成しません。それらを社員に浸透させるためには教育システムとの連動が必須となります。そしてこれは多くの場合人事管轄となることが多いでしょう。
企業でソーシャルメディアを活用するとなると、当初の目的も重要ですが、このように部門をまたいだバックアップ体制を構築することも必要になります。
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