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ネーミングに現れるグローバルセンス

2019/10/4 ブログ, 未分類 グローバル・海外広報, ダイバーシティ, 傾聴 Kaz Amemiya

今年6月、キム・カーダシアンが自身が手掛ける補正下着のブランドに「KIMONO」と名付け、ソーシャルメディアを中心に「日本文化を尊重していない」などの反対意見が多数あがり炎上。京都市長が公式に声明を出すまでに。彼女は日本の着物とは無関係であり、自身の名前KIMが含まれていることがネーミングであるとブランド名を変更しないと主張しましたが、結局、謝罪と「Skims」に名称を変更するに至りました。

ここまで大きな問題にならないものの、日本においても「そんなネーミングじゃあ売れないよ」という外国製品を見かけることがあります。
単に外国語を日本語に置き換えただけでネーミングしてしまうと、誤ったニュアンスやコンテキストが含まれてしまうことがあります。
当然これと逆のことも起こり得ます。
すなわち日本語では私たちがなんとも思わないネーミングでも、別の言語に直訳すると「変な」意味に取られてしまう、ということです。
以前フォーブス(※2)で、日本の車を輸出する際に、そのままのネーミングだと「変な」意味になり、国や地域によっては日本名とは別のネーミングで販売されているというエピソードが取り上げられました。

以下のような便利サイトもあります。
http://wordsafety.com/
このサイトでは、音声表記した時、あるいはカタカナをそのまま英文にした時など、他国の言語において変な意味を持っていないかを調べることができます。
自社の商品やサービスのネーミングを一度このようなサイトでチェックしてみるのもグローバリズムに近づく手段かもしれません。(SSL認証がかかっていないので、あくまでもご自身のご判断でご活用ください。)

インバウンド需要が叫ばれて久しい昨今、気がつけばコンビニでもファーストフード店や居酒屋でも、様々な国や文化を持った人が働くことは当たり前のこととなりました。2019年1月東京都新宿区の新成人はその約半数が外国人で過去最多に。

こうした環境の変化に「グローバル化はうちの商売とは関係ないよ」と簡単に言えない状況になってきているのではないでしょうか。
多様な価値観を持った人たちがなるべく不快な思いをしないように、つくり手やサービスの供給者にはこれまで以上に多様性への理解と配慮が必要となります。それだけでなく、大切にしている想いや考えを誤解なく伝える努力も怠ってほしくないものです。

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参照元:
※1「ブランド名「キモノ」が物議をかもしたキム・カーダシアン、新名称を発表」2019年8月27日, The Huffington Post Japan, (https://www.huffingtonpost.jp/entry/kim-kardashian-skims_jp_5d646ecae4b0d2fa2dafc05d)
※2「The 7 Weirdest Japanese Car Names」2016年8月31日, Forbs, (https://www.forbes.com/sites/peterlyon/2016/08/31/the-7-weirdest-japanese-car-names/#67b8eb264c4a)
※3「新宿の新成人、半数が外国人 日本語学校の留学生多く」2019年1月14日, 朝日新聞デジタル, (https://www.asahi.com/articles/ASM1G5QBXM1GUQIP00B.html)

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