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クリエイティブなコミュニケーターって何?

2019/11/18 お知らせ, ブログ クリエイティブ, コミュニケーション人財, コミュニケーター Kaz Amemiya

今から30年ほど前のことです。私は外資系の半導体メーカーに勤務し、広報部門に異動しメディア・リレーション担当をしていました。
当時は日米半導体摩擦の真っただ中で、半導体メーカーの広報はジャーナリストにとってネタの宝庫なのか、この当時の私は時代の視線が集まる現場に立たされているような気分でした。
その中で、経営者の本音を知ることは、日頃の広報業務に欠かさないだけでなく、日々新しいネタを求めるジャーナリストたちのの関係構築を継続する上でも役立ちました。
しかし、それでも新参者のメディア・リレーションなど、おいそれと信じてくれるジャーナリストは存在せず、ひたすらに人間関係の構築に腐心する日々を過ごしました。

一方、当時社内コミュニケーションなどのメディア・リレーション以外の企業コミュニケーション業務には担当者がおらず、私は自分で必要だと思う社内コミュニケーション活動を勝手に進めることにしました。

そんな私を見ていた先輩が、ある日「君の仕事はクリエイティブだね」と言ってくれたことがありました。

私にそんなつもりはなく、ただ必死に仕事にしようとしていただけでした。

私が果たしてクリエイティブなコミュニケーターであったかは今もわかりません。
そもそもクリエイティブって、何でしょうか?

ある映画の企画

先日、新宿に『天才たちの頭の中(原題:why are we creative?)』と言う映画を見て来ました。単館の小さな映画館でしたが、満員でした。

この映画は、世界の一流企業のコマーシャル制作に携わり、ドキュメンタリー作家としても活躍するハーマン・ヴァスケ監督の作品。
ヴァスケ監督がある日、広告代理店のオフで集まっていたときに、「クリエイティブであるとはどういうことなのか?」という疑問が湧いてきたといいます。
そして、このシンプルなクエスチョン『Why are you creative?(あなたはなぜクリエイティブなのですか)』で、世の中を動かしている様々な人にインタビューするだけの映画がスタートします。

デヴィッド.ボウイ、スティーヴン・ホプキンス、オノ・ヨーコ、北野武など膨大な数の著名人のインタビューがひたすら続きます。
どの著名人もクリエイティブであることを意識しているわけではないので、答えなんてないのですが、いずれの答えの出し方も個性的でどれも興味深かったです。

映画の中の著名人たちに、私が感じた共通点は、「過去と未来の探求」ではないかと思います。

世の中は黙っていても変化していく。そのなかで変化を起こしたいと思っている人は過去の変化について良く学んでいて、そこにないものを探そうとしている、ということです。

私はクリエイティブなコミュニケーターの定義はひとつではないと思っています。
けれど、クリエイティブな人の視点から何かを見出そうとすることは、クリエイティブへの第一歩ではないでしょうか。

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