お知らせ

政府が緊急事態宣言を発出しました。
社会的に大きな災害や危機が起きた際に、この動きに呼応して、即座に対応する企業、ユニークな取り組みをする企業が現れます。
アウディやマクドナルド(ブラジル)など世界的に知名度の高い企業がロゴマークを加工してSocial Distance(社会的な距離を保つ)を推奨する例も多数見受けられました。一方で、従来通りのやり方を維持する企業もあります。

McDonald'sさんの投稿 2020年3月19日木曜日

この違いは何によるものなのでしょうか?

企業のリーダーは平素から決断を迫られる場面の連続です。
ましてや現下の新型コロナウイルス禍による経済への影響が日々増している中では、リスク管理、売上低下対策、ブランドの信頼維持など、目の前の対応に追われ、ユニークな広報活動にまで気が回らないのが実情です。

しかし、そんな時だからこそ、広報・コミュニケーション担当は自発的にアクションを取る必要があると考えます。
現代はソーシャル・メディアで企業の考えが一瞬で世間に広まる時代ですから、憶測やうわさなど第三者からの間接的な評価が広がる前に企業自らが語り、根拠なくブランドや信頼が毀損されることを防がなければなりません。

広報・コミュニケーション担当が日頃から経営の意を十分に理解していれば、
「こんな時うちの企業だったらどうするか」
という発想からその方針と具体的な活動を導き出すことができます。

しかし、素早く行動化したいとしても、社内稟議で幾人もの決済を取っていたら、世間の動きに遅れを取り、顧客ばかりか、最前線で奮闘している自社員の信頼をも失うことが想定されます。
こうならないためには、緊急時に通常の稟議スキームをスキップして最低限の合議で実行に移すことが出来る仕組みを整えておくことです。
日頃から経営の信頼を得られていれば、新たな施策を実施する際の決裁もスムーズになり、結果的に自身の自由度が増してきます。
つまり「任せられる」ということです。

時に広報は瞬発的対応を求められることがあることから、他部署に増して経営との関係性を強くしておく必要があります。
そして、広報・コミュニケーションは何もメディアリレーションや社員とのコミュニケーションに限った話ではありません。
経営は孤独で、毎日のように判断や決断を強いられる役割です。
社会の情報や自社の見られ方を正確に伝えることは、経営を補佐することにもつながります。社会からの評価やソーシャルメディア上に現れる世論のざわめきを経営が認知すれば、それが経営の指示やメッセージにも反映され、その結果つかさつかさのマネージメントや社員も「自社がどう見られているか?」「どう見られたいか?」という意識の向上が期待できます。

こういった広報的な意識が組織全体に広がれば、社会的にもマーケット的にもブランド価値を高めることができるのではないでしょうか。

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