生成AIは、企業コミュニケーションの現場にも急速に広がりつつあります。
しかし実際には、
- 何から始めればよいのかわからない
- ChatGPTを触ってみたが業務に活かせない
- 社内でどう説明すればよいかわからない
という声も多く聞かれます。
こうした背景を踏まえ、一般社団法人日本経営協会東京本部主催のもと、「広報担当者のための生成AI活用講座」を2026年2月3日に開催しました。
本セミナーは、日本経営協会が利用するWEBセミナー配信サービス「Deliveru(デリバル)」を活用したオンライン形式で実施されました。新規講座として企画された本セミナーには28名の方にご参加いただきました。
なぜ今、広報にAIなのか
生成AIについては、「仕事がAIに奪われるのではないか」という議論がよく聞かれます。
しかし実務の現場では、むしろ逆の現象が起きています。
AIは、
- 情報整理
- 文章作成
- アイデア出し
- 調査・分析
といった業務を高速化しています。
一方で、最終的な判断やストーリー設計などは、これまでと同様に人間の役割です。
今回のセミナーでも、最初に強調したのは次の考え方でした。
AIに仕事を任せるのではなく、AIを使って「これまでできなかったこと」をできるようにする。
「AIを使う」から「AIで問題解決する」へ
講座では、単なるツール解説ではなく、AIを業務で使うための思考方法を中心に扱いました。
主な内容は以下の通りです。
- 生成AIの基本原理
- AI活用のマインドセット
- プロンプト設計の考え方
- 調査・分析への活用
- 企画への応用
特に重要なのは、次の考え方です。
AIは「完成品」を作るツールではない。
むしろ、
AIが70点の下書きを作り、人間が100点に仕上げる
という分業が、最も生産性を高めます。
この考え方をもとに、実際にAIを使ったワークも行いました。
講師2名体制という新しい試み
今回の講座では、CMCとしても新しい試みを行いました。
それが講師2名(小野寺優朗、美奈子・ブレッドスミス)による対話形式です。
AIというテーマは、
- 技術の理解
- 実務への応用
- リスクへの配慮
など複数の視点が必要です。
そこで講義形式だけでなく、講師同士の掛け合いを通して疑問を解きほぐす構成としました。
この形式は、参加者にとっても「自分の疑問を代わりに質問してくれている」という感覚につながったようです。
新規講座としての手応え
今回の講座は新規企画でしたが、企業や自治体の広報担当者だけでなく経営企画やサステナビリティなど幅広い部門からご参加いただき、本テーマへの関心の高さを再確認することができました。
アンケートでは
- 適切だった:50%
- どちらかといえば適切だった:22.2%
と、全体として一定の評価をいただきました。
一方で、
- 画面共有の見え方
- ワークの進行スピード
- プロンプト例の提示方法
など、オンライン講座ならではの課題も見えてきました。
こうした点は主催者の方々と意見交換を行い、来年度の改善に活かしていく予定です。
来年度に向けて
生成AIは、企業コミュニケーションの仕事を確実に変えつつあります。
しかし重要なのは、AIを使うこと自体ではありません。
AIを使って
- どんな価値を生み出すのか
- どんな仕事のやり方を変えるのか
です。
今回のセミナーを通じて、「AIと一緒に仕事をする」感覚を少しでも持ち帰っていただけたなら幸いです。
来年度は今回の経験をもとに、さらに実務に役立つ講座へと発展させていく予定です。