お知らせ
令和元年に突入したばかりで「平成」がどのような時代だったかを振り返る方も多いかと思います。私は平成生まれで、その前の時代がどのような時代だったのかを比較することはできませんが、平成と共に成長し、子供から社会人になったので、平成時代を長く感じました。平成の大半を企業に勤めてこられた方は職場の変化を感じられたと思います。「令和生まれの新入社員が入社する未来」を想像した人もいるでしょう。しかし、その未来の「企業」、「仕事」はどのようなカタチになっているでしょうか。
企業コミュニケーションの観点で「平成」を振り返ると、コミュニケーションのデジタル化がテーマになると思います。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌というマスメデイアからウェブサイト、ブログ、デジタル広告、SNS、とオンライン/デジタルへ変わった時代だと私は思います。では令和時代はどのような時代になるでしょうか。マーケティングやテクノロジー業界のトレンドから読み取って様々な予想があると思いますが、私の予想ではこの先は「企業=メディア時代」になると思います。
この予想の背景には下記2点があります。
①視聴者価値重視のマーケティング
②企業側のコンテンツ量産とコミュニケーション方法の多様化
視聴者価値重視のマーケティング
一般消費者の広告に対する不快感は年々増加しています。継続課金サービスのSpotifyやYouTubeではCMが無い事をメリットとしてサービス展開しています。平成時代で巨大化したGoogleなども、設立当初からメインサービスの検索エンジン画面には広告を入れないというこだわりが特徴的で成功しました。最近新しく開発されたアプリやサービスなどではUI /UX(ユーザーインターフェイス/ユーザーエクスペリエンス)が益々重視されています。その関係上、広告がユーザーに与えるネガティブ効果に開発者やサービス提供者が敏感になり、広告枠が低下しています。
CMが嫌われても、マーケティング、PRなどの社外コミュニケーションを成功させる条件があります。
「企業はメッセージの中に受け取り手への価値を提供しなければならない」
サービス、商品を展開している上で消費者の課題を解決することが前提にあるので、そのメッセージをどのようにメッセージングし、コンテンツを通してその価値を情報化し最適な配信を行うことでファンを獲得することができます。令和時代の社会コミュニケーションではコンテンツを通した価値提供の概念が重要になってくると予想しています。
企業側のコンテンツ量産とコミュニケーション方法の多様化
過去のブログでも語ってきていますが、企業のコンテンツマーケティング活動はここ数年、活発化し始めています。過去ではマスメディア用のクリエイティブを四半期に数回展開するのが一般的だったのに対し、現在のソーシャルメディア社会では情報消費が加速し、1日に数回展開するほどのクリエイティブ制作やコンテンツ制作が必要となってきています。それに伴い多くの企業は代理店にコンテンツを外注し、様々なメディアに露出しています。ただし、SNSからウェブサイト、企業案内からIRまでコンテンツを配信する媒体はここ数年で倍増してきております。今後もマイクロメディアが増え、媒体が多様化するとともに、情報消費のスピードも加速します。文章から画像へ、そして今では動画が主力のクリエイティブになってきています。開発中のAR技術やVRなども考えると、3Dコンテンツなどの新しいクリエイティブも今後一般化する可能性もあります。
結果として、多様な媒体に多様なクリエイティブを配信する必要が増えていきます。
つまり、コンテンツの量、そして、その質が問われるのです。
まとめ
企業コミュニケーションはデジタルに移行してからより加速し、多様になってきました。それに伴い、コンテンツ企画のニーズが今後は増え、結果として企業は消費者に寄り添ったコンテンツを作り、メディア化が進むことが予想されています。企業の課題としてはそのコンテンツ制作の運用体制を構築し、配信するプラットフォームとオーディエンス作りがあげられると思います。
新しい時代への進化はコミュニケーションの進化を意味します。