お知らせ

IABC(International Association of Business Communicators)はプロのコミュニケーターの国際団体です。
弊社代表の雨宮は、今年までIABC Japanの代表として活動し、グローバルなコミュニケーションの実態とあり方を日本に紹介するとともに、日本の状況を世界へ伝えてきました。
IABCは世界各地の支部の活動と併せて、年に一回、「World Conference」(世界大会)を開催し、世界各地における最新のコミュニケーション事例やトレンドをメンバーが発表・共有しています。
本年は『Shift:Are you ready?』のテーマのもと、米国シカゴで開催予定でしたが、世界的に猛威をふるい続けるコロナウイルスの感染拡大防止の観点から、6月14日から17日の3日間の日程でウェブ開催されました。
また、去る8月19日にはIABC Japan主催のWorld Conference報告会が開催され、私のリモート参加で得た気づきや情報もこの機会に共有させていただきましたので、その内容の一端をご報告いたします。

~オンライン開催であったこと~
今回のWorld Conferenceは私にとって初めてのバーチャルカンファレンスでしたが、参加者、登壇者、そしてスポンサーへの配慮を感じさせる、とても洗練された環境での開催でした。
このカンファレンスは世界中で活動するコミュニケーターと意見交換する機会でありますので、各地の仲間とネットワークを構築することに期待を感じていました。今回は全てのセッションがオンライン上に保存され、後日アクセスできるメリットは時差のある日本からアクセスする私にとってありがたいものでした。
しかしながら録画を見て参加できるという利便性とは裏腹に、各自が同一時間に参加していないため、直接参加者とコミュニケーションを取るには一定のハードルを感じたのも事実です。
そんな中でもアジア圏のメンバーを中心に開催されたレセプションでは、バーチャルでありながらも、他の参加者との繋がりを感じることができたのは貴重な体験でした。

~レポートの中心もコロナウイルスや危機管理~
コロナウイルスが大きな影響を及ぼしたWorld Conferenceだけに、各発表者のレポートの中心も危機管理やテクノロジーの活用など、現在進行中で取り組んでいるトピックが多く取り上げられていました。
世界中が先の見えない危機に面している中で、「コミュニケーション」で不便を乗り越え、議論し、アイデアを共有する局面はとても刺激的でした。

~印象的だった今後のコミュニケーションテクノロジーの話~
インターナルコミュニケーションの第一人者、シェル ホルツ(Shel Holtz)氏の新しいコミュニケーションテクノロジーのトレンドに関する報告が印象的でしたのでご紹介させていただきます。
彼は新しいテクノロジーが及ぼす役割と、今後の企業コミュニケーションにおける注目テクノロジーについて報告しました。
コロナ禍に伴って、新たなツールやテクノロジーを導入した企業は少なくないと思います。
シェル氏は、「テクノロジーを導入する際にそのテクノロジーの役割を考慮すべきだ」と説きました。
曰く、新しいテクノロジーには以下のような役割があるといいます。

それは、
・問題・課題の解決
・プロセスの改善
・過去にできなかったことを可能にすること
の3つだそうです。

新たなテクノロジーやツールの導入は企業にとって重大な決断です。
上記に当てはまるかを、自分自身のみならず仕事の上でも一度振り返る必要があると感じました。
また、導入を決めても意欲的かつ効率的に活用するには時間と努力が必要となるという報告も、共感の持てる内容でした。
デジタルトランスフォーメーション必要に迫られ且つ、コロナ禍の環境下で、5年、10年先の未来を見据えて、適切なプラットフォームを作ることが必要不可欠となっていると彼の話から実感しました。
アフターコロナのニューノーマルが、「デジタル上のオペレーション」であるならば、新しいものに触れ、絶えずイノベーションにチャレンジしていくことが企業にとって大きな資産となると考えます。
企業のテクノロジーの不備が大きな運営上のリスクにもなりえる現在、変化し続ける社会のニーズに応えるコミュニケーション基盤を準備することは、まさに新たなテクノロジーと共に表れるのではと思わされたセッションでした。
IABC JAPANのメンバーとして今後も世界のトレンドを注視し、これからもコミュニケーションを通して社会の変化、ニーズに応えてまいります。

関連記事